車に働く力
車に働く力

車が走行している際にはそのスピードや重量に応じた運動エネルギーが生じます。そのため、慣性力や遠心力、摩擦力といった自然の力が車に働きます。「車は急には止まれない」という言葉の通り、この車に働く力に関しての理解をしておかなければブレーキをかける距離感を誤ったり積載量によって横転の危険をはらんだりすることがあります。

それでは、どのような状況で車にどんな力が働くのかを見ていきましょう。動いている物体は外部からの力を加えないかぎり、そのまま運動を続けようとします。例えば車のギアはニュートラルに入れても、走り続ける慣性があります。これを慣性の法則といいます。また、車はブレーキをかけ摩擦抵抗を利用して動きを止めます。しかし摩擦抵抗には限界があり、衝突を防ぐためにブレーキを掛けてもその手前で止まる事が出来ない場合があります。車はブレーキを掛けても急に止まる事が出来ませんので、危険が生じても安全に停止出来る速度で運転する事を意識しましょう。

車に積荷をする場合、重心が高い程、車両は不安定になるので、積荷はあまり高く積み過ぎないようにする必要があります。また、カーブや曲がり角でのハンドルを切る際には遠心力は、速度の2乗に比例して大きくなり、カーブが急な程、高まりますので、カーブを運転する時には常に遠心力の事を考え、手前で十分に速度を落とす事を心掛けましょう。坂道や山道で運転する時も注意が必要です。上り坂では車の重量とこう配抵抗が掛かるので、車を動かす為には大きな力が必要となります。逆に坂道の場合はこう配に加速するので、車の速度を低下させる為には大きな力が必要となります。こう配の度合いによって、アクセスを踏み込むタイミングや、ブレーキ掛けるタイミングが大切になります。なお、山道では上り坂や下り坂が多いだけではなく、カーブも多いので見通しの悪い箇所がたくさんあります。また、山道は幅の狭い場所やジャリ道など路面が悪い場所や片側は崖だったりと、悪条件が揃っておりますので、注意して運転するようにしましょう。

ページ上部へ戻るボタン